旧甲子園ホテルを見学 その2
途中で終わってしまった続きをば。
なんで、甲子園ホテルがリゾートホテルだったかを不思議に思う人も多いと思う。今の甲子園は野球場くらいであとは住宅街だものね。
でも、このホテルが営業していた頃は、ゴルフ場があり、遊園地があり、プールがあり、海水浴場もあり、車で大阪にも神戸にも20分程度で行けるという絶好の立地だったとのこと。そして、宿泊客は日本の今で言うセレブや海外からのお客様や外交官といった人たちだったのだそうだ。
この写真は普段の見学では入れない新館の屋上から撮ったもの。満開の桜の海に浮かぶみたいで、とてもきれいだった。いつまでも眺めていたいくらい。屋上には芝生が植えてあって、その保護のために、勝手な場所には行けなかったので、アングルはあまりよくないのだが、それでも屋根の雰囲気なんてすてきだと思わない?
この建物には打出の小槌がモチーフに使われている箇所が沢山あって、西洋風の建物に和がさりげなく取り入れられているのもすてきだ。天井の照明も貝殻をかたどったりね。別のところでは天井が障子のようになっている。
二階屋上にあるパティオ風の屋上にある装飾には、記念の写真が飾られていた。何かの行事の時のがそのままになってたみたい。
今回の見学では暖炉のある部屋はコースに入っていなかったのだが、一箇所でも見せてもらえないかとお願いしてみたら、9箇所あるうちの数箇所を見せていただくことが出来た。最後の写真が、案内の方が一番気に入っているという可愛い暖炉。今でも使えるそうだ。一番目の写真の塔のように見えているのが煙突なのれすよ。ちょっと見えないけどね。
現在の私たちが見ると、五重塔に似ているとか思うけれども、戦争を体験した人たちはこの形が軍艦の艦橋に見えるというそうだ。言われてみればそう見えないこともないね。平和な時代に生きているとお寺の塔に見えるが、戦争が身近だった人たちにはそうは見えなかったわけだ。
美しい建物にも歴史の影はあるもの。この建物もGHQに接収されていたし、GHQから返還された後に、大学が買い取らなければ、取り壊されていたかもしれない。保存にもお金がかかることだし、建物は使わなければ意味がない。理解のある大学に買収されてこの建物は幸せだったとつくづく思う。
一部の写真だけしか載せていないので、この甲子園会館のアルバムもやっぱり作っておこう。少しでも多くの人に見てほしいと思うくらいに美しく、意義のある建物だと思うから。
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